特選農家紹介

2017.05.24 | 特選農家紹介

(有)営農ワイエムアイ(富山県)

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営農ワイエムアイ
富山県富山市大栗26番2
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ホームページ:http://ymi-toyama.com/
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「自然の恩恵とこだわりが本物の味を生む」立山連峰の清流と真心込めた米作り

ymi_img01.jpg 富山県の中央南部に位置する富山市大山地域。東は荘厳な立山連峰、南は飛騨山地に囲まれた山間地帯だが、その立地条件や環境が、おいしい米づくりに大きな恩恵をもたらしてくれる。

 その山々から流れ出る冷たい豊富な水資源。その清流は夏場でも涼しい水田環境を醸成し、しっかりした稲体をはぐくむ。

 こうした稲作最適地に、手間暇惜しまぬ米作りへの愛情が注がれる。「真心込めて米づくりをすると、真心のこもった良い米に育ってくれる。逆に手を抜いたらすぐわかる。どうすればいいのかを、何もしゃべらない稲が、ちゃんと教えてくれるんです」と米づくりの鉄則を熱く語る山﨑さん。「自然の恵みと、作り手のこだわりが本物の味を作り上げる」(山﨑さん)。


「志」と「目標」を掲げて地域農業の未来に挑戦!退路を断って農業法人設立

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 山﨑さんが社長を務める「営農ワイエムアイ」は、地域の水田などを農家から借り受け、生産・販売する。

 法人設立のきっかけは、地域農業の担い手の高齢化と兼業化だった。昭和40年代から「手が足りないので、手伝ってほしい」という声が上がり始めた。当初は、任意のグループが部分的な作業受託という形で対応していたが、次第に「農作業ができないので、田んぼを預かってほしい」という全面委託の要望が急増してきたという。

 こうなると、任意のグループでは対応しきれない。「地域農業の存続にかかわる課題を何とかしたい」。意欲ある農家3人と当時、農協の営農指導員をしていた山﨑さんの計4人が受託組織結成について協議。1991年に法人を立ち上げて、地域の大きな課題に対応していくことになった。

 山﨑さんらが結成にあたって掲げたのが、年間を通した就農の確保▽米の直接販売と農産加工への取り組み▽地域のサラリーマンと同等以上の安定した所得の確保▽後継者の育成――など、企業経営的な明確な目標設定だった。

 当時を振り返り、山﨑さんは「営農指導員はしていたが、純粋な農家ではなかった。農業のことがよく分からなかったから、新しいことにチャレンジすることができたかもしれない」と笑いながら話す。そして「この地域を何とかしなければという強い思いと、実践しなければ何も始まらないという気持ちだった」と話す。

 大きな志を掲げた山﨑さんは、法人設立前の1990年に農協を退職。まさに、退路を断って、地域農業の未来にチャレンジすることになった。

こだわりは減農薬と99%有機たい肥「自信を持って答えられる米作りを」

 法人設立当初は、作業受託が主体で、耕作面積24㌶でスタートしたが、徐々にその「志」が地域の人に認められ、「あの人なら信頼して農地を預かってもらえる」と、全面受託が増加。稲作のほか大豆などを併せると、100㌶近くに経営面積を拡大している。そのうち、水田の耕作面積は約80㌶で、大山地域の水田面積の2割近くに当たるまでに成長してきた。

 規模拡大に伴って、従業員は、30歳代を中心に12人に増え、従業員の農業所得も地場産業と同等以上を確保。さらに、冬場のシロネギなど、年間の就農を可能にするための新規作物を導入し、設立当初に掲げた目標も着実にクリア。企業的農業法人として成長し続ける。

 もちろん、中心作物である米作りへのこだわりは大きく、品質や安心・安全性を高めるための創意工夫も怠りない。

 「高品質で、良食味米の生産のためには、土づくりが欠かせない」(山﨑さん)。安心・安全という消費者ニーズに的確に応えることも目的に、近くの酪農家と連携し、牛フンに油カスやリン酸などを配合した独自の「99%有機たい肥」(山﨑さん)を考案。5年から10年という長期的視点に立った、土づくりを進めている。さらに、農薬散布も通常の散布回数の半分以下に控えるなど、減農薬にも気を配る。

 減農薬や独自たい肥による土づくりには、手作業による除草など、通常以上の手間暇がかかってくるが、「消費者の方に安心して食べてもらえる米、おいしいと言ってもらえる米を作りたい。そして、どんな栽培の仕方をしているのかと、問われたときに、自信を持って答えられる米作りを続けて行きたい」と、その労を惜しまない。

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目指すは全量直売「1人でも多くの消費者の皆さんと直接つながりたい」

 山﨑さんが今一番力を入れているのが、減農薬米の消費者への直接販売だ。

 1994年から直販を始めたが、真心をこめて作った良質な食味が口コミで広がり、富山県内外から年間200件を超える注文があるという。

 現在の直売比率は、全体の25%だが、「近い将来は、全量を直売にしたい」と意気込む。そのために、一層の良質米を提供する努力や投資も行う。後継者づくりという意味も含めた栽培技術の向上のほか、2007年からは、玄米の色彩選別機を導入。「米の色や形の良いものを提供できるようになった」と自信を持って話す。

 山﨑さんは、直売にこだわる理由について「直売することでリアルタイムにニーズが把握できるし、自分たちが真心込めて作った米を通して、消費者の皆さんの心とつながりたい。そして、スーパーで買ってもらえるような感覚で、1人でも多くの方に安くておいしい米を提供したい」と熱く語る。そして続けて「こうした取り組みが、これからも耕作放棄田が出ないようにし、この地域の農業を次の世代に引き継いでいくことにつながる」と強調する。

 地域農業を支える営農ワイエムアイの挑戦は続く。

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プロフィール

ymi_plofile_photo.jpg(有)営農ワイエムアイ社長:山﨑 一正さん

第56回全国農業コンクール優秀賞(毎日新聞社賞)
1950年1月1日生。高校を卒業後、父親が経営する運送会社勤務を経て、地元農協に入所。営農指導員に。高齢化や兼業化で耕作できない水田などが増えてきた地域を支えたい、 という思いから、1991年、地元の農家らとともに、農業生産法人「有限会社営農ワイエムアイ」を設立し、2004年から社長に就任。農地の借地化・集積化を進め、現在は100㌶規模の 耕作面積で、米を中心に大豆、富山シロネギなどの生産・販売を展開。将来的には餅加工などの農産物の加工も視野に入れている。土日の休日導入など、若者が就農しやすい労働環境 を整えるなど、地域を担う後継者の確保・育成にも力を入れており、地元の農業高校などからもスタッフを受け入れている。座右の銘は「千畳敷に寝ても一畳」。趣味は「休日は必ず 練習場に通うという」ほどのゴルフ。ハンデ9のシングルプレーヤー。